クイックに理解する「いわき信用組合不正事案」

2025年5月30日、いわき信用組合の第三者委員会調査報告書が公表されました。別紙などを除いても213ページに及ぶこの報告書は、「わが国の金融機関の歴史を見ても類例を見ないほどに悪質」と評される、極めて深刻な組織的不正の全貌を明らかにしています。

この事案の悪質さは、その規模や期間だけではありません。第三者委員会の調査が開始されると、関係者が重要な証拠を隠滅するためにノートパソコンを「怖くなってハンマーで破壊した」と供述したり、元理事長が業務記録を記載した手帳を「ゴミとして捨てた」と述べたりするなど、通常では考えられない証拠隠滅工作が横行しました。さらに、調査委員会に対して「債権書類の全件調査は完了した」と虚偽の報告を行い、支店長らに口裏合わせを指示する文書まで配布するという、組織ぐるみの調査妨害まで発覚しています。

続きをみる

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です