差別化の勝負所

「バリューを出す」ということはどういうことか、を前回まとめてみましたが、今回は少し違った角度で触れてみたいと思います。

まず、概念図だけ先に共有させていただくと、現コーン・フェリー・ヘイグループのシニア・クライアント・パートナー(2020年7月現在)山口 周さんの著書『外資系コンサルの知的生産術』に本当にきれいにまとまっています。

『外資系コンサルの知的生産術: プロだけが知る「99の心得」』
(山口 周著:光文社:2015/1/20)

クライアントにとって付加価値のあるアウトプットとしては、自分たちが知らなかった、考えもつかなかった情報になると思います。その際の「新しさ」を他者では出せない差別化要素として、「広さで勝負する」または「情報の深さで勝負する」の2つの方向性がある、と謳っています。

これをもう少し砕くと、クライアントの意識にない新しい情報は「広さ」になり、一方、これまで意識はしていたけれど、もっと掘り下げていくことによって初めて出てくる情報は「深さ」になります。関与させていただくコンサルタントとしては、そのどちらの情報が喜ばれるか、を見極めないといけないのです。

当然、無限にヒト・モノ・カネが使えるわけではありません。

生産管理にとどまらず、プロジェクトの採算管理で必須の概念である左記のQCD(Quality, Cost, Delivaryの頭文字)を常に意識する必要があります。
予算が限られるので、その場合に納期を長めに取るか、または納期を守る代わりにアウトプットの品質を落として対応する、等の代替案が考えられるわけです。
でも、実際にはそれが行われていない、または不十分なケースが大多数です。

実際に、プロジェクトのPMOとして関与した大型のプロジェクトでこのQCDの期待値のズレが発生し、妥協できる要素の検討が浅く、最終的に炎上してしまったプロジェクトを経験したことがあります。当時はナンバー2の立場であったため、意思決定権限はなかったとはいえ、実現可能性に目を瞑り、クライアントのワーニングを出せなかったことを今でも後悔しています。

だからこそ、そのような制約がある中で、クライアントの満足を満たす「新しさ」を出すことに意気を感じています。

『言ってもらえて初めて、また改めて強く認識した』というイシューと、『具体的な行動の提案により、明確に自分たちがこう進めばいいのか、と腹落ちした』という解の質。それを与えられた環境下で如何に提示できるか、が勝負所であり、我々はそのような基本動作を忠実に行っていきたいと思っています。

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